債券について。利回りと利率の違い。単利・複利最終利回りの計算方法。

債券とは

資金を必要としている主体が、資金を調達する際に発行する有価証券のこと

日本では利付債は単利、割引債は複利で計算するのが一般的で、海外では利付債、割引債にかかわらず複利が用いられる最終利回り (さいしゅうりまわり)

 

利回りと利率の違い

「利率」…債券の額面に対して何%の利息がつくかという割合を示すもの

「利回り」…投資元本に対して1年辺り何%の利益が得られるかという割合を示すもの

 

利率は変化しない(予め決められた条件で変わらない)が、利回りは変化する。

債券の価格変動によって利回りは変化する

 

債券投資の利回りの要素

・利息収入(インカムゲイン)

・償還時/売却時の差損益(キャピタルゲイン/キャピタルロス)

・受け取り利息の再投資からのリターン

 

クーポンレートは、「表面利率」とも呼ばれ、債券の額面に対して、毎年受け取れる利子(利息)の割合のこと。

 

直接利回り

インカムゲインのみを考慮した利回り

直接利回り = ( 年利率 ÷ 購入価格 ) ×  100

 

単利最終利回り

債券を購入した日から最終償還日まで所有した場合、合計金額が元本に対して年換算何%になるかを表す。

単利最終利回り(%) = ((年利率 + ((額面 – 購入価格) ÷ 残存期間 ))) ÷ 購入価格) × 100

 

割引債…利息収入がないが、購入価格が額面金額より低い債券

 

債券はキャッシュフローの集まり。債券を購入することは、キャッシュフローを手に入れることと同意。

→それぞれ(年ごと)のキャッシュフローの現在価値の合計が債券の価格

 

金利が上がると債券価格は下がり、金利が下がると債券価格は上がる

 

複利最終利回り

債券の購入から償還までの間の受取利息と償還差損益の合計を年換算し、投資元本に対して年何%の利回りになるかをみたもの。

最終利回り (さいしゅうりまわり)

 

例)額面が1000円。5年満期の債券。クーポンレートは5%。1000円で売買。金利をr%。

50/1+r + 50/(1+r)^2 + 50/(1+r)^3 + 50/(1+r)^4 + 1050/(1+r)^5 = 1000

 

r=5%=複利最終利回り

 

内部収益率(IRR)と同じ…NPVがゼロになる割引率

→債券の価格とは、債券が生み出すキャッシュフローを現在価値に割り引いたもの

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