資金調達の方法について。銀行融資の種類や方法について。

資金調達の方法

 

2つの種類に分けられる。

1.エクイティファイナンス(equity finance)

 

2.デットファイナンス(debt finance)

 

エクイティファイナンス

→株式発行など。返済義務はないが、株主が要求するリターンは債権者よりも高い。割に合わないと株主は資金を提供しない。

 

デットファイナンス

→社債や銀行借入など。債権者に支払う義務が発生する。

 

銀行からの資金調達について

 

メリット

 

→手続きが簡単で迅速に資金調達が可能。

→議決権がない。(経営介入されない)

→会計上のメリット(支払う利息は、損金として計算可能。法人税法上の所得は、会社の利益-損金)

 

※損金算入が認められていないもの。基本的には「経営者の意思によって金額を増減できてしまうもの」が判断基準となる。

 

デメリット

 

→銀行から影響を受けやすくなる

 

融資の方法

 

手形割引

→「?月までに?万円現金を支払います」と企業が相手方から受け取った手形/約束した紙。それを銀行が買い取って資金調達を行う方法。

 

手形貸付

→企業が「?月まで借入金を支払う」と銀行に約束(振出人となり約束手形を発行)して行う融資方法。法律によって銀行側の権利が確立しているので、債権回収しやすい。

 

証書貸付

→金額や金利、期間、返済方法など条件を記入した契約書を交わす方法。最も一般的。

 

当座貸越

→口座に限度額を設定し、その限度額まで自動的に融資が行われる。企業にとっては便利だが、銀行にとってはよろしくない。管理が大変だったり、資金の用途がわからないため。

 

コミットメントライン

→予め企業と銀行が契約する。その期間、限度額の範囲内で融資を行う融資枠のこと。

企業側はもしものときのために余分な現金を保有しなくても良いメリットが有る。

が、手数料がかかるため、実際に融資枠を使用しなかったとしても支払う必要がある。結果的に高コストになる可能性もある。

 

シンジケートローン(協調融資)

→複数の金融機関からなるシンジケートが国や企業に融資を行う。銀行側はリスクが分担され、企業側は大きな金額の調達が可能。

 

融資制度の種類

 

「公的融資」と、「民間融資」の大きく2種類。

 

公的融資

日本政策金融公庫(日本公庫)

財務省所管の特殊会社。中小企業などへの融資など、国の政策の下、民間金融機関の補完を旨とした政府系金融機関。

 

制度融資

地方自治体が中心となって行う融資。実際にお金を貸し出すのは民間金融機関。

 

民間融資

プロパー融資

信用保証協会をはさまずに、直接銀行からお金を借り入れる融資

 

保証付融資

認可法人信用保証協会。中小企業が市中金融機関から融資を受ける際に、その債務を保証することで、中小企業の資金繰りの円滑化を図ることを目的としている。手数料払って、保証人になってくれる。

信用保証協会が保証をしている融資は「保証付融資」と呼ばれる。

 

ビジネスローン

消費者金融等。

 

株式による資金調達

 

返済する必要のない資金だが、コストがゼロではもちろん無い。

持株比率が高い場合は、株主が議決権により経営介入する可能性がある。

債権者よりもリスクテイクしている株主にリターン(キャピタルゲイン・配当)を提供しなくてはならない。

 

資金調達期間

 

短期の資金には短期の資金調達。長期的な資金には長期的な資金調達。

→回収機関と返済期間がちぐはぐだと、必要のないリスクが生じる。長期的に必要な資金を短期間の資金調達をしてしまうと、現金が足らなくなる。金融機関からも足元を見られる。

社債、株主資本など、様々な資金調達手段を整える必要がある。

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